日本語版
最新ニュース
日本

現職の福岡県議が新証言、「ドン」参加のゴルフコンペで「80万円負担した」「会派の意向と思い断れず」 – 読売新聞

福岡県議会の金銭授受疑惑を巡り、自民党県議団の井上正文議員が22日、読売新聞の取材で実名証言した。農林水産委員長在任中の2025年、県議団幹部らからゴルフコンペ開催を要求され、参加者の費用など計約80万円を自費で負担したと明らかにした。正副議長経験者以外で金銭支払いを実名証言したのは初めて。 県議団幹部らの要求でコンペを開催 福岡県議会の農林水産委員長を2023年5月から2年間務めた井上正文議員(60)は、読売新聞に対し、在任中に県議団幹部らからゴルフコンペの開催を強く求められた経緯を語った。井上議員によると、委員長就任後、当時の自民党県連会長だった原口剣生議員と、同委員だった県議団の松本国寛議員から「委員会でゴルフコンペをしないか」と持ちかけられた。 当初は開催を決めかねていた井上議員だが、当時県議団幹事長を務めていた中尾正幸前副議長(議員辞職)からも促されたという。最終的に、蔵内勇夫前議長(議員辞職)に開催の了解を得て、参加を要請する形をとった。井上議員は「委員長になる前はコンペが慣例とは知らなかった。会派の意向と思い、断れなかった」と当時の心境を振り返っている。 約80万円の私費負担と当時の支出内訳 コンペは2025年2月に県内で開催された。参加者は蔵内氏や当時県議団会長の松尾統章議員ら幹部5人のほか、自民党議員や県職員を含む計16人。井上議員はゴルフ代として約40万円、旅館での飲食代と宿泊代として約70万円の計110万円を一括で支払った。 このうち、県職員や一部の委員からは参加費などを受け取ったが、県議団幹部らの費用については井上議員が全て負担した。その額は約80万円にのぼる。井上議員は「夢を持って委員長という役職についたが、今後も金を出さなければいけないのかと失望した」と語った。 写真:dメニューニュース 中尾正幸前副議長は「調整のみ」と主張 井上議員の証言に対し、当時県議団幹事長だった中尾正幸氏は22日の読売新聞の取材に応じた。中尾氏は、井上議員からコンペ開催の相談を受けたことは認めたものの、関与については「蔵内氏の日程をおさえるのは難しいので調整だけ担った」と説明した。 また、金銭のやり取りについては「費用に見合う負担金をお包みとして渡した」と述べ、井上議員の主張と食い違う側面を見せている。 百条委員会設置と県民の視線 福岡県議会では10月17日、金銭授受疑惑などを調査するための特別委員会、いわゆる「百条委員会」の設置議案が可決された。井上議員はこの議案の提案者の一人でもある。井上議員は実名で証言に踏み切った理由について、以下のように述べている。 「百条委の開催前に実名で証言すべきだと考えた。県民は『膿(うみ)を出し切ってほしい』と願っており、その思いに応えるべきだ」 今後の調査の焦点 今回の証言により、これまで正副議長経験者以外では明らかにされていなかった実態の一端が浮き彫りとなった。今後は、設置された百条委員会において、こうした慣例がいつから始まり、どのような目的で金銭の授受が行われていたのかという全容解明が求められる。県議会が県民の信頼をどのように回復するのか、今後の調査の進展が注目されている。

現職の福岡県議が新証言、「ドン」参加のゴルフコンペで「80万円負担した」「会派の意向と思い断れず」 - 読売新聞

福岡県議会の金銭授受疑惑を巡り、自民党県議団の井上正文議員が22日、読売新聞の取材で実名証言した。農林水産委員長在任中の2025年、県議団幹部らからゴルフコンペ開催を要求され、参加者の費用など計約80万円を自費で負担したと明らかにした。正副議長経験者以外で金銭支払いを実名証言したのは初めて。

県議団幹部らの要求でコンペを開催

福岡県議会の農林水産委員長を2023年5月から2年間務めた井上正文議員(60)は、読売新聞に対し、在任中に県議団幹部らからゴルフコンペの開催を強く求められた経緯を語った。井上議員によると、委員長就任後、当時の自民党県連会長だった原口剣生議員と、同委員だった県議団の松本国寛議員から「委員会でゴルフコンペをしないか」と持ちかけられた。

当初は開催を決めかねていた井上議員だが、当時県議団幹事長を務めていた中尾正幸前副議長(議員辞職)からも促されたという。最終的に、蔵内勇夫前議長(議員辞職)に開催の了解を得て、参加を要請する形をとった。井上議員は「委員長になる前はコンペが慣例とは知らなかった。会派の意向と思い、断れなかった」と当時の心境を振り返っている。

約80万円の私費負担と当時の支出内訳

コンペは2025年2月に県内で開催された。参加者は蔵内氏や当時県議団会長の松尾統章議員ら幹部5人のほか、自民党議員や県職員を含む計16人。井上議員はゴルフ代として約40万円、旅館での飲食代と宿泊代として約70万円の計110万円を一括で支払った。

このうち、県職員や一部の委員からは参加費などを受け取ったが、県議団幹部らの費用については井上議員が全て負担した。その額は約80万円にのぼる。井上議員は「夢を持って委員長という役職についたが、今後も金を出さなければいけないのかと失望した」と語った。

現職の福岡県議が新証言、「ドン」参加のゴルフコンペで「80万円負担した」「会派の意向と思い断れず」 - 読売新聞
写真:dメニューニュース

中尾正幸前副議長は「調整のみ」と主張

井上議員の証言に対し、当時県議団幹事長だった中尾正幸氏は22日の読売新聞の取材に応じた。中尾氏は、井上議員からコンペ開催の相談を受けたことは認めたものの、関与については「蔵内氏の日程をおさえるのは難しいので調整だけ担った」と説明した。

また、金銭のやり取りについては「費用に見合う負担金をお包みとして渡した」と述べ、井上議員の主張と食い違う側面を見せている。

百条委員会設置と県民の視線

福岡県議会では10月17日、金銭授受疑惑などを調査するための特別委員会、いわゆる「百条委員会」の設置議案が可決された。井上議員はこの議案の提案者の一人でもある。井上議員は実名で証言に踏み切った理由について、以下のように述べている。

「百条委の開催前に実名で証言すべきだと考えた。県民は『膿(うみ)を出し切ってほしい』と願っており、その思いに応えるべきだ」

今後の調査の焦点

今回の証言により、これまで正副議長経験者以外では明らかにされていなかった実態の一端が浮き彫りとなった。今後は、設置された百条委員会において、こうした慣例がいつから始まり、どのような目的で金銭の授受が行われていたのかという全容解明が求められる。県議会が県民の信頼をどのように回復するのか、今後の調査の進展が注目されている。

執筆者について: nipponese

Nipponese News編集部は、国内外のニュースを日本語で分かりやすくお届けします。