日本 「アザラシ幼稚園」運営財団が破産申請の見通しと発表、資金不足で
日本でも「アザラシ幼稚園」の愛称で親しまれてきたオランダのアザラシ保護施設を運営するピーテルビューレン海洋アザラシセンター財団は、2026年10月12日、約2週間以内に破産申請をせざるを得なくなる見通しであると発表した。約5億円の資金不足に陥っており、閉鎖されれば保護中のアザラシ70頭が生き延びる機会を失うという。 破産危機に直面するオランダの「アザラシ幼稚園」と5億円の資金不足 オランダにある通称「アザラシ幼稚園」は、けがや病気で弱ったアザラシを保護し、海へ返す活動を続けてきた。日本テレビ系列の報道によれば、2年前には24時間配信のライブ映像が日本のSNSで話題となり、1日に500万円を超える投げ銭が集まるほどの人気を集めた。立ち泳ぎする姿は“茶柱”の愛称で親しまれ、現在のライブ配信でも多くの日本語のコメントが寄せられている。しかし運営の財団が10月12日に公表したところによると、日本円でおよそ5億円(約280万ユーロ)の資金が不足している。J-CASTニュースの報道では、2025年4月に「ワッデン海世界遺産センター」(WEC)として施設を移転したものの、当初の予定より多額の財政負担が発生したことが判明した。さらに、外部業者のミスによる多額の損失や追加工事をめぐる紛争が起き、過去数年からの事業運営の赤字も重なって財政状況が急速に悪化したと説明されている。 自治体の支援撤退が招いた資金繰りの破綻 財団側はコスト削減や新たな収入源の模索、募金活動などで改善を図ったものの、短期的な効果は不十分であった。そのため、ヘット・ホーヘラント市およびフローニンゲン州と支援を受けるための協議を進めていた。しかし、J-CASTニュースによると、市と州は10月8日、債権者との和解協定や追加支援に関ない意向を突然伝達したという。これにより、債権者との和解を通じて解消する見込みだった約5億円の資金不足を埋めることが極めて困難になった。テレ朝ニュースの報道では、老朽化に伴う新施設の建設で想定外の費用がかかり、物価高にも直面したとされている。緊急で開かれた州議会では、オランダ政府が支援の可能性を残す一方で、資金難の原因を明らかにすることが重要であるなどと議論が交わされた。理事会は来館者数の見通しや不測の事態への対応について楽観的すぎたと自らの責任を認めている。 閉鎖の危機で70頭のアザラシが迎える深刻な事態 施設が閉鎖に追い込まれた場合、現地で保護されているアザラシたちの命に直接影響が及ぶ。運営によれば、施設を閉じれば今後数カ月の間に70頭のアザラシが生き延びる機会を失うことになる。その半数は生まれたばかりの子アザラシであり、1月から1デル初旬のハイイロアザラシの出産シーズンを前にした極めて深刻なタイミングでの危機となっている。オランダ在住の日本人であるEmilyさんは、テレ朝ニュースの取材に対し、「青天の霹靂でした。こんなに早く、その時が訪れてしまうとは、正直誰も思ってなかったと思います」と語った。この施設では名前をつけて養子縁組を結び、自らの手で野生に返すことができる仕組みがあったほか、治療の様子を公開して回復を間近で見守ることもできた。 日本国内に広がる支援の動きと今後の行方 施設存続の危機が報じられる中、日本国内でも支援の輪が広がっている。先月からは日本のコンビニで写真を購入して支援できる取り組みが始まったほか、オンライン署名やクラウドファンディングを通じて協力を呼びかける動きが続いている。ライブ配信のチャット欄には、「背泳ぎ可愛いね」「養子縁組と寄付してきました」といった日本語のメッセージが絶えず寄せられている。スタッフは取材に対し、「正直、私たちも大丈夫ではないし、状況はよくないです。この国や世界中の人々に、この活動が必要だと理解してもらい、活動を続けていきたいと思っています」と窮状を訴えた。破産手続きの回避や新たな支援策が見つかるかどうかが、保護されているアザラシたちの運命を左右することになる。 写真:Yahoo!ニュース アザラシ幼稚園の存続危機。トントンが考える「本当の支援」の提案。みんなが大好きな場所がな苦ならないように・・・!